秋の東京旅3:歌舞伎座「伽羅先代萩」を通しで観る

今回はちょうど歌舞伎座の夜の部で「伽羅先代萩」の通し上演が行われていました。
今までは一幕見が多かったのですが、ちょうど良い機会だったので、通しを丸々見ることに。
気丈に殿を守る乳人政岡を演じる玉三郎丈の美しさ、また子役のおふたりの可愛らしさを堪能する上演となりました。

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実話を元にしたお家騒動

「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」は、実際に仙台藩で起ったとされるお家騒動を元に描かれた物語。
幼い君主・鶴千代は家臣の仁木弾正から命を狙われますが、乳母の正岡は鶴千代に男を近づけさせず、また食事も手作りして、鶴千代と同い年の息子・千松とともに君主を守っていました。
千松は鶴千代の身代わりに毒入りの菓子を食べ、さらになぶり殺しになりますが、正岡は母としての気持ちを押し殺し、鶴千代を懸命に守ります。正岡の必死な働きもあり、仁木弾正は糾弾され、最後に刃傷沙汰に及ぶものの、成敗されるのでした。

乳母・正岡の懸命さに泣く

実際の物語はもっと複雑で、途中で仁木弾正がネズミに化けるなどちょっと空想めいた場面もあるのですが、この物語の見どころはなんといっても正岡の懸命さ。
母としての気持ちを押し殺しても鶴千代を守る気丈さと、その後で大いに嘆くその哀しみの深さは、観客の涙を誘います。

玉三郎丈は流石にその辺りをうまく表現されていて、毒を警戒して茶道具で飯炊きをする場面も不憫さを誘い、千松が殺されてその仇を打つ場面などでは客席でも泣いておられる方がちらほらいらっしゃいました。

鶴千代・千松を演じる子役も、長いセリフも一生懸命覚え、丁寧に演じる様がとてもかわいらしかったです。こうして次代の名役者がでて来るのかと思うと、感慨深いものがありますね。

また、千松をなぶり殺しにする悪女・八汐を演じる歌六丈は、終盤では老臣・渡辺外記左衛門を演じるという一人二役の出演でしたが、ふてぶてしい八汐を演じたあとで好人物の外記左衛門を演じるという極端な役にも関わらず、それぞれがとても良かったです。
他の役者の皆さんも良い芝居で、長時間でも気にならず楽しめた夜の部でした。

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