zoom劇「12人の優しい日本人」

今年のGWは街がとても静かな休日でしたが、それでも休日らしくあっという間に過ぎ去ってしまいました。
連休中、楽しみに待っていたのは三谷幸喜さん作の舞台「12人の優しい日本人」の読み聞かせ会でした。

zoomを使って12名の役者さんが「12人の優しい日本人」を読み、それをYoutubeLiveで生配信で流すという新しい取り組み。
その物珍しさもそうですが、それをほぼオリジナルキャストの皆さんがやってくださるということで非常に楽しみにしていました。

今日の午後から家のディスプレイにかぶりつきで堪能させていただいたこのzoom劇ですが、、結論から言いますと本当に面白かったです!

最初は朗読会のようなものかなあと思っていたのですが、実際には役者さんが声と画面に映る範囲で精一杯演技をされていてきちんと完成された芝居になっていました。

特に陪審員2号を初期から演じている相島一之さん。
三谷幸喜さんのお芝居では役者さんに合わせて当て書きをされるのでセリフやキャラクターがしっくり来るというのはもちろんなのですが、このくよくよしながらも駄々をこねるような、頑固な、というこの役は相島さんならではだなと思います。
最後の熱演は本当に素晴らしかったです。

他の皆さんももちろん素晴らしく、
ZOOM劇ですと他の方が喋っている間も演技をし続けなくてはならないので大変だと思いますが、皆さん気を抜かずに役に入っていました。

それぞれご自宅からのご参加だと思うのですがプライベートな空間でこんなに演技に入り込める集中力ってすごいなあと思いました。

また、ZOOMの機能をうまく使った演出もとても良かったです。演出をされた冨坂さんはとても詳しく研究されたのでしょう。
基本の見せ方もよくできていてすごいなと思いましたが、最後の演出もとても良かったです。

限られた場所の中で観客の想像力も引き出しながら場を作り話を進めるというのは舞台にも通じるところですが、オンラインだとタイミング合わせなどより難しいように思います。
それもバッチリで、みなさんこのためにすごく練習されたんだろうな〜と思いながら見ていました。

もう一つ良かったのがYoutubeLiveで見られる観客のチャットでした。劇の進行中はチャットをオフにしていたのですが、終幕後に見ていると、たくさんの方からの拍手と「アンコール!」の書き込みがしばらくやまず、皆さんの熱狂が伝わってきてじーんと感動してしまいました。

今後ZOOMやYoutubeなどの生配信ツールを使った芝居は徐々に増えていくのかもしれません。不自由なところも多いでしょうが、元々不自由を想像力でカバーできるのがお芝居の良さの一つだと思うので、これからも素敵なアイデアが生まれてくると嬉しいなと思います。

また、今回は無料で見せていただいたお芝居ですが、せっかくだったらちゃんとお金をお支払いしたかったなとも思いました。
Youtubeはチャットから課金ができる機能がありますが、ある程度のチャンネル登録者数がないと使えないなどの制限があるので今回は使えなかったのでしょう。
これだけの作品なのでぜひきちんと木戸銭をお支払いして役者やスタッフの皆さんになにかお返ししたかったです。

この時期はいろいろなお芝居や落語などが無料で配信されていて非常にありがたいのですが、みなさんもお仕事が少なくなる中で取り組んでくださっているのだと思うとそろそろ逆に申し訳なくなってしまいます。
といいつつそんなに大金が払える身分でもありませんが(汗)、、これからオンラインでのお芝居も増えていきそうなので、継続して楽しませていただくためにもきちんとみなさんの対価が取れる体制があるといいなと思いました。

こちらのお芝居はありがたくも5月中はアーカイブで見られるようなので、またちょこちょこ見返してしまいそうです。

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