今日は柳家喬太郎師匠のみなみ寄席。
良い意味で非常にキレた師匠で、この席に立ち会えてとても満足でした。

演目

  • 寿司屋水滸伝(喬太郎)
  • たいこ腹(喬之進)
  • 擬宝珠(喬太郎)
  • 真景累ヶ淵・宗悦殺し(喬太郎)

喬太郎師匠が最初から良い感じでブラックで、なんだか今日はキレてるなと感じましたが、ご本人は「最初にこんなに受けてると案外うまく行かない」というような事をおっしゃりつつ、実際は3席目のマクラもかなり調子よく、噺のサゲまでとても笑わせていただきました。

マクラにウルトラマンのネタが出てきたので、有名な「時そば」の「そんなふうに切られるのは2代目のバルタン星人くらいのもんなんですよ!」の一幕を思い出しました。師匠、ウルトラマン本当に好きなんだなと。
それにしても会場の半分以上が引くほどのウルトラマンネタを軽々と長々とやって、それでも会場を冷えさせない(逆にそれが面白いと感じさせる)のはホントに流石ですねえ。

最後の一席は最初に宗悦の名前がでたので「おお、累ヶ淵!」と息を呑みましたが、こちらも途中までは笑いをはさみつつ、中盤からはぐっと寒気がでるような感じで、最後にキリッと締めていただきました。
「雉子政談」なんかもそうですが、途中まで笑っているのにふっと怖くなる、師匠のそういう間が好きですね。

弟弟子の喬之進さんも今度真打ちになられるそうで、会場からも拍手が出るおめでたい席に。
喬太郎師匠も喬之進さんも互いの噺のネタを引き継いだりして、息のあった(と言っていいのかわかりませんが)笑いをいただきました。

喬太郎師匠が鹿児島に来られるのは大体年に一回ですが、今年も大満足な寄席になりました。
最近は歌舞伎の三津五郎丈が亡くなって、今後見るべきだった円熟の芸が見られなくなった事が残念だったり、また個人的に80年代の音楽を聞いていたりしていて「この時が旬だったのに見逃していた」と悔しくなったり、人の旬だとか今の芸ってなんだろうと考えて、今見るべきものを見逃しているような焦りがありました。
でも今日の寄席で「自分の見れる時にその時の人がいい芸を見せてくれるんだな」という、一つのシンプルな安心を得た気がします。

今は昔の映像や音源も割合簡単に見られますが、それで深く知れてハマれる場合もあれば、比較して生の芸を楽しめなくなる場合もあります。結局それは受け手次第なので、見れる時に見て、その時の人の表現を楽しめばいいかなと。まだまだ全盛期な喬太郎師匠に心から楽しませていただいた寄席でした。

広告