先週末は3連休ながらずっと仕事だったので、せめて仕事帰りに映画を見ようと思い「狼煙が呼ぶ」という16分の短編映画を観てきました。

監督の実体験から着想を得た映画

この映画は豊田利晃監督が2019年4月に拳銃不法所持で逮捕された実体験から着想して作られたものだそうで、ストーリー自体も古い家屋の荷物を整理している女性が、タンスの中から錆びついた拳銃を見つける、、というところから始まります。

映画を見る前に監督の紹介文を読んでいたので、そのあたりの想いもわかりやすかったです。
というか、逆に読んでいないと意図が伝わりづらかったかもしれません。

〜想像力の自由のために〜 
2019年4月18日、拳銃不法所持で僕は逮捕されました。その拳銃は祖父が戦争中に自分の身を守るために使っていた拳銃。父親は祖父の拳銃を形見として引き取り、ずっと大切に持っていました。実家を処分したとき、その錆ついて動かない、YOUNG AMERICAというリボルバーが僕の家へ送られて来ました。僕には父の想いが詰まった拳銃を捨てることはできませんでした。法という権力は想いより強いのか? 本当に想いが負けたのか? そのことについて、物語を作る者として釈然としない気持ちが残りました。この事件に対して、映像で意志を返答したいと思い、この企画を考えました。
映画監督は映画で返答する。創造することを楽しもう。いつまでも。権力のない想像力は無限の未来を夢見る。そのことを信じて。

https://www.imaginationtoyoda.com/norosigayobu

ストーリー自体はシンプルなので、女性とその後にでてくる侍の関係はなんとなくわかるようになっていますし、だいたいこんな物語なんだなというのは察しが付きます。

16分ほどの短編映画なので、ストーリーはシンプルでも1コマごとに「ここはどんな意図なんだろう?」と考えながら観ていました。
普通はふっと気を抜いて観ていることが多いのですが、短編だと弛緩のコマがないのでずっと緊張が途切れない16分間でした。

守るための銃と、想いを遺すこと

映画の中では侍たちが火防と盗賊除の神社に集まり、これからなにかに退治しようとするシーンが描かれます。
盗賊除の神社が起点になっていること、侍だけでなく農民も加わっていること、また数名が子供のものらしき品を持ち寄っているというところから村を盗賊に襲われた人たちがその盗賊と今から戦うというようなシーンだと想像できます。

このあたりは渋川清彦さんを始め渋い俳優さんたちがキリッと演じているのでかっこよかったですし、お囃子のようなメロディ、馬が駆けるような効果音がさらに緊張感をもたせていました。

それぞれ刀や農具など武器を構える中で渋川清彦さん演じる侍が銃を取り出して構える、その銃が現代へとつながっているという流れ。
作中の銃は自分や周りをの人間を守るものであり、その想いを現代にも伝えるものとして描かれていました。

観終わった後にこれが自分だったら銃を遺すかどうかを考えてみましたが、私だったら取っておかないだろうなあ、、と思いました。
やはり危険なイメージがあるものを手元に置いておきたくはないですし日頃から銃のない社会の恩恵を受けているので。

ただ、その銃を手放してしまうと自分の次の世代に祖父の世代の想いを伝えることが難しくなるという面もありますね。
もう使えない銃だったら先祖の想いを大事に伝えるためにも持っておきたいという気持ちもわかるし、形見として思い入れがあればなおさら捨てたくないという気持ちもわかるので難しいところですが。。

短編映画の良さ

今回久しぶりに劇場で短編映画を観ましたが、短編だと短い時間にきちんとテーマや意図が詰まっていて長編と同じくらい(もしくは長編以上に)見応えがあるなと思いました。
あと、仕事帰りにちょっと見ようと寄りやすいのもありがたいなと思ったり。

もし夜に短編をちょこちょこやってくれる映画館があれば素敵ですね。

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