
今回はドイツを一人旅している私ですが、その大きな目的は観劇。
訪問する都市ごとにオペラや音楽祭があればチェックして参加しておりますが、今回はその雰囲気&服装について。
行く前に不安だったこと
個人的に、行く前にとても不安だったのが「女性が一人で浮かないか?」と「何を着ていけばいいの?」という疑問。
海外ひとり旅も初めてなうえ、海外でオペラを見るのも初めてだったので、勝手がわからず色々ググりました。
ネットでググッたり質問して得られた結果としては、「一人は浮くかもしれないけど、まあ気の持ちようです」ということと、「ジーンズの人もいるけど、ちゃんとした格好の方がいいよ」ということで、わかったようなわからないような。。
とりあえず一人旅なのはしょうがないので特に気にしないことにして、服装は一応結婚式に着ていくようなパーティードレスとノースリーブワンピースを用意しました。
結果
そんなこんなで実際行ってみた結果は、、、
1:まず、一人でも浮きませんでした(浮いても気にしませんでした)
女性一人で観にきている人は確かに少ないですが、かと言って特に気にされませんでした。
始まる前や幕間は、皆さんそれぞれ飲み物や軽食を楽しんでいるので、特に他の人のことなんか見てないという感じです。
いえ、もしかしたら浮いていたかもしれませんが、それによって冷笑されたりコソコソ言われたりということはありませんでしたし、私が一人でいることによって場の雰囲気を悪くしているという感じはありませんでした。
気にしてしまうとキリがないので、本当にこれは自分の気の持ちようですね。
一人でもワインやジュースなどを飲みながら会場の内装を見たり、外の景色を楽しんだりしていると結構時間が経つのもあっというまでした。
2:服装は会場によって若干違います
肝心の服装ですが、会場によって客層や雰囲気が違うので、それぞれに合う服装は違う感じでした。
ちょっと会場ごとにレポートしてみます。
でも本当にあんまり他人のことを気にしない場合が多いので、どの会場でも観光客がジーンズにスニーカーで来ていても別に笑われたり、何か言われたりはしないと思います。
ただ、会場の雰囲気にあった装いのほうが自分が気持ちよく過ごせるかも、ということで、ほんの参考までに。。
ちなみに行った時期は夏(7月)です。
ドレスデン:ゼンパーオーパー
Dresden:SemperOper
https://www.semperoper.de/
ザクセンが誇る美しい歌劇場ゼンパーオーパーは、その内装も素晴らしく、劇場内のガイドツアーなどもあります。
きれいめワンピース&カーディガンが○。でもジーンズでもOK。
内装に合わせてドレスアップしていくと優雅な気分に浸れて良いのですが、ゼンパーオーパーは意外と豪華なドレスアップ(パーティドレスみたいなやつ)をしている方は少なかったです。
おそらく、ゼンパーの中を見るためにオペラを見る観光客の方も多いので、それほど気合いが入っていないのかなと。。
ドレスデン自体はジーンズ&Tシャツ&サンダルくらいで観光してる人がいっぱいいます。
なので、1階席でもおしゃれなOLさんが着るようなきれいめなワンピースにカーディガンを羽織るだけで十分だと思います。両脇のバルコニー席の場合はジーンズにスニーカーでも特に浮きません。そういう方も結構いますので、観光していて急に「オペラ見てみようかな」と思い立っても安心して行けます。
貴賓席の場合はもっとゴージャスな服装でしたが、それはどこのオペラハウスでも共通ですね。
幕間はロビーなどの天井画や柱の彫刻を見て歩くだけで結構時間が過ぎました。
ベルリン:ドイチェオーパーベルリン
Berlin:Deutsche Oper Berlin
http://www.deutscheoperberlin.de/
ドイチェオーパーは現代的な佇まいで、噴水のある外庭でドリンクを楽しむ風景が素敵です。ドリンクも安く提供され、クロークも広いので、観客に優しい劇場です。
ジーンズでもカジュアルでもOK。ワンピース&カーディガンだと優雅。
ドイチェオーパーは市民劇場の感覚に近い劇場なので、ジーンズなどカジュアルな装いでも気兼ねなく行けます。きれいめな服装(結婚式の二次会に行く感じ)くらいだと、十分優雅な気分でお酒を飲めました。
(もちろん市民劇場的といっても、フレンドリーな雰囲気というだけで演目は素晴らしいです。)
演目によってはお子さんも多いです。私が魔笛を見た時は結構お子さんも来ていました。魔笛はドイツ語だし、わかりやすいのかもしれません。
幕間は外に出て涼みながら飲み物を飲んでいました。
ちなみにベルリンには他にもStaatsOper(シュターツオーパ:国立歌劇場)と、Komische Oper Berlin(コミュッシェ・オーパ)があります。多分国立歌劇場の方はもっとかっちりした雰囲気ではないかと思いますので、こちらはきれいめな服装が良さそうです。コミュッシェ・オーパはなんとなくカジュアルでも良さそうな気がします。
バーデン・バーデン:フェストシュピールハウス(祝祭劇場)
Baden-Baden:FestSpielHaus
http://www.festspielhaus.de/
バーデン・バーデンはドイツでも人気の保養地で、街を歩く方もおしゃれな服装の方が多いです。ドレスデンやベルリンではジーンズにTシャツがマジョリティでしたが、こちらではワンピースとか、おしゃれなカットソーにアクセサリーもきちんとつけている方が多い印象でした。あと年齢層も少しだけ高めです。
劇場はモダンで上質であり、椅子などもしっかりしています。ちょっとサイズが大きいので、155cmの人間が座ると足が着きませんでした。。(涙)
ドレスアップがおすすめ!きれいめワンピースだと地味に感じるかも
保養地なせいか、おしゃれにキメている方が多いので、パーティードレスにアクセサリーばっちりな感じがおすすめです。日本だと結婚式くらいしかそんな機会もないので、なんだか新鮮で楽しめました(笑)
ワンピースの場合は羽織ものをパーティぽくすると良さそうでした。夏だったので足元は素足にミュールの方も結構いましたよ。
男性は黒ジャケットの方もいますが、どちらかと言うとノータイでシャツに麻のジャケットとか、涼やかでカジュアルなおしゃれをされている方が多かったです。
幕間はテラスに飲み物を持って行って風にあたりながら景色を楽しみました。
ミュンヘン:バイエリッシェシュターツオーパ(バイエルン国立歌劇場)
München:Bayerische Staatsoper
https://www.staatsoper.de
ミュンヘンの国立歌劇場はゼンパーオーパーのように内装が素敵な歴史ある建物です。
演目にもよりますが、地元の方がちょっとおしゃれをしてくる特別な場所、という感じがしました。
きれいめワンピースでOK。ドレスアップもあり。
男性は黒ジャケットが多め、女性もかっちりしたツーピースや、いわゆるおしゃれ着など。ドレスアップした方も結構いました。ジーンズにスニーカーの方はかなり少数派です。
立見席でも女性はワンピースなどの方が多かったですね。
きれいめなワンピース+カーディガンでひとまず馴染む感じです。会場がレトロで素敵なので、ドレスアップしても楽しいと思います。
こちらは飲み物や軽食が豊富で、わりと皆さん幕間に軽食をとっているようです。お酒と前菜とか、コーヒーとケーキとか、そんな感じでした。
ザルツブルグ:ザルツブルグ音楽祭(初日+野外オペラ+マチネ)
Salzburger Festspiele
http://www.salzburgerfestspiele.at/
7月〜8月に行われるザルツブルク音楽祭は世界的に有名なイベント。期間中は演目ごとに祝祭劇場や野外劇場、モーツアルテウムなど、ザルツブルク旧市街をメインとした複数の会場で催しがあります。
初日はドレスアップがおすすめ。ワンピースや民族衣装(ディアンドル)も。
催しなどによっても雰囲気が変わるかもしれませんが、初日と2日目の野外オペラ「イェーダーマン」はやはりドレスアップしている方が多かったです。オペラのプレミエなどもドレスアップ率が高いと思います。マチネ(昼の演奏会)は夜よりもカジュアルな感じで、ワンピースの方が多かったです。
昼夜問わず、ジーンズ&Tシャツの方は少ない印象でした。
この辺りはミュンヘンと似ていますが、一つ異なるのはバイエルンやチロルの民族衣装(ディアンドル)を着ている人も多いということ。音楽祭というお祭りだからなのでしょうか、男性も同じく民族衣装のレーダーホーゼンの方もちらほらお見かけしました。
結構見かけるので、せっかくなら挑戦してみても良いかもしれませんね。
ディアンドルは町中のお店でも飾られているのを見かけますが、安く買うならファストファッションのお店「C&A」(ザルツブルグ中央駅の近くにあります)で100ユーロくらいのものがいいみたいです。
余談
靴とバッグはどうする?
女性で気になるのが靴やバッグですが、旅行中は荷物を少なくしたいし、ヒールのあるパンプスやハンドバックで夜道を帰るのも心配だしと、私も色々悩みました。
まず周りの方ですが、実際に行ってみるとドレスアップの時はヒールのあるパンプスが多かったですが、ミュールや、ヒールのない靴の方もいらっしゃいました。
オペラは上演時間も長いですし、幕間に移動したり、立見の場合もあるので、長時間履いても足が痛くならないものがいいですね。
最近はヒールのない靴でもワンピースに合わせやすいおしゃれなものも出ているので、それが一足あると街歩き+オペラを一足で済ませられていいなと思いました。
バッグはやはり大きなものはクロークに預けたほうが良いので、邪魔にならない小さなバッグがあったほうが良いと思います。
私の場合、オペラが終わった後の夜道をパンプスで帰るのがどうも不安だったので、靴は会場までスニーカーで行って、会場でパンプスに履き替えていました。大体クロークの近くかロビーに椅子があるのでそこでささっと履き替えます。
バッグも大きめのバッグの中にハンドバックを入れて、会場で移し替えていました。
クロークが大活躍
ということで、どの会場でもクロークを大いに利用させていただきました。
上記の会場は全てクロークは無料で利用できました。荷物と引き換えに番号札をもらって、帰る時に引き換えです。
事前に調べるとチップを渡すべきという情報もありましたが、他の利用者は特にチップを渡している様子がなかったので、私の場合は毎回チップ無しでお願いしていました。
会場の空調
そういえば日本では空調が効きすぎて夏でも会場が寒い!という事がありますが、上記の会場ではそういうことはありませんでした。
逆に暑くてパンフレットをうちわ代わりにする人も多かったです。
日本だと冷房対策に長袖のカーディガンやストールなどを持っていかれる場合も多いですが、ドイツではそのような必要は無いようです。むしろ扇子とかがあったほうが良いかなと思ったくらいでした。
繰り返し書きますが、どの会場でもジーンズなどのカジュアルな服装を責められることはありません。とくに旅行中は持ち物が制限されるので、「観光客なんだろうな〜」と思われるくらいだと思います。
私も実際に行ってみて、本当に最初にいただいたアドバイス“「一人は浮くかもしれないけど、まあ気の持ちようです」ということと、「ジーンズの人もいるけど、ちゃんとした格好の方がいいよ」”のとおりだなと思いましたw
ただしおしゃれしていくと楽しいのも事実なので、ぜひぜひ出来る範囲でのおしゃれをして、会場とオペラを楽しんで下さい!