• 私の性自認は攻撃ヘリ 雑感

    話題になっていたイザベル・フォールの短編SF。
    ジェンダーが構成物になった時代の話。戦闘とジェンダーがこんなにも混合できるのかと、そのアイデアと感性に感じ入った。

    元々「私の性自認は攻撃ヘリ」というネットミームをもとにしたカウンターパンチ的な作品ということなので、大体の方向性はそこから決まったのだろうけど、それにしても素敵な感性だと思う。
    攻撃ヘリと自分が物理的にもつながっていて、途中まで性自認という認識だけの話なのか、物理的な話なのか少し惑わせるようなところも良かった。

    しかしそれでいうと最終兵器彼女にもちょっと掠るところがあるかもと思ったり。ちせは身体は兵器なんだけど性自認は女性なんだよね。最初は。だから恋をしてる。でも身体に精神が引きずられるのも事実で。
    こちらの作品でもそういったあたりの観察&考察もされていて興味深かった。

    ただ、これで割と賛否両論だったというのもわかる。

    ジェンダーを脱したいのは自分の性自認に疑問がある人だけではなくて、割と誰にでもある欲求だと思うので、そういう点では多くの人に共感されるものかなと思う(少なくとも私はそう)けど、一方で真面目に性自認に悩んで苦労している人にとってはそんなに気軽なもんじゃない、という反発もあるんだろうなあという気がする。

    差別を軽やかに飛び越えた先の世界が皆の理想ではあるけども、そこへの行き方は人によって厳しい眼差しがあったりしてなかなか難しい。
    私はマドンナの「自分はバッドなフェミニストである」というスピーチが好きだけど、あれも正統な(?)フェミニストからは避難されるということもあるのだし。

    でもまあこれを深く語るには自分の不勉強が大きくて無理。

    無責任に軽く考えてしまえば、ちょうどこの後に宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」を読んだので、これでいうとオタ活もある種、オタクという性自認での活動よな、と思うなどしました。

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  • マイ・インターン

    シナリオとしては特にいいところも悪いところもなく、、というか結構なご都合主義で、休日に何となく見るにはちょうどいいような映画。
    ベンは外観も中身も素敵なオジサマでとってもいいんだけど、私達はこのオジサマを消費するだけ消費してポイって感じなのでちょっと申し訳ない気持ちになる。
    しかも天下のロバート・デ・ニーロだし。

    しかしロバート・デ・ニーロの演技ってなんでこう特別なんだろう。
    表情の作り方とか動きとかそういうのではない役に入り込んだ感じがする。前にブロークバック・マウンテンを観たときに、ヒース・レジャーの演技にも思ったのと近い感じ。
    多分表情とか動きとかを本当に細かく作っていったときに出せるディティールみたいなものがあるんだろうな。とてもわかりにくいけど。

    アン・ハサウェイも相変わらず素敵で、演技もいい。
    ただ、ロバート・デ・ニーロとは演技の方向性が結構違うんだろうなあという感じだった。
    デ・ニーロのこの演技に合うのは誰なの?メリル・ストリープとか?

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  • ナイト&デイ

    トム・クルーズのアクションを見たくて見始めたものの、アクションというよりラブコメディ。

    トム・クルーズがトム・クルーズというものを解って演じてる感じ、私は結構好き。

    しかし飛行機の乗員を全員殺しておきながらヒロインにはとてもジェントルに接するトム・クルーズの超有能なサイコパスぶりが恐ろしい。
    底抜けに明るいキャメロン・ディアスの演技がなければラブコメディにはならなかったと思う。このキャスティングの妙。

    サイコパス感に目をつぶれば、ピンチにはいつでも有能なスーパーダーリンが助けに来てくれるというハーレクインな展開を楽しめると思う。

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  • トップガンマーヴェリック 雑感

    感動はないものの満足度はかなり高い。

    見たかったマーヴェリックを期待値以上に見せてくれた。
    ラブシーンの演出など少し気になるところもありつつ、全体の構成や映像などは素晴らしい出来。
    トム・クルーズの役作りもかなりのもの。

    身体作りはもちろんだけど、トム・クルーズではなくマーヴェリックのあの表情だとわかる演技も細かくて良い。
    各俳優の演技もそれぞれ個性的で素晴らしい。

    1986年の前作へのリスペクトも欠かさず、説明から始まりデンジャーゾーンへつながるプロローグ、ビーチシーン、良き仲間であり続けたアイスマン。ヴァル・キルマーの出演は本当に良かった。

    また今作のビーチシーンは特にシリアスなストーリーの合間のドライな抜けがとても魅力的。OneRepublicの曲もばっちり。

    続編映画としてはとても素晴らしいものの、私は映画に満足を求めているのか、本来はなにかもっと違うものを求めているのではないかという気もして、これを最高の映画というのが少し憚られる。

    しかし素晴らしい。

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