• 鹿児島のお座敷遊び @ こよい、こいとと

    お世話になっているカフェの一周年で、鹿児島芸者さんをお招きしてのお遊びがあったので参加させていただいた。

    鹿児島の町芸者として今も活動をされている住吉社中の皆さんの踊りと唄を拝見するという珍しい機会。

    最初に住吉社中を知ったのは地元のフリーペーパー「Region」の特集記事でのことで、鹿児島にも芸者さんという存在がいたのねと驚いた。
    なかでも社中を率いる住吉小糸さんは男性の芸者さんという珍しい方。

    小糸さんの踊りも素敵で喉も良く、昔から伝わる歌を沢山唄っていただいた。
    まだ小学生というお嬢さん方もしなやかな手さばきでお上手だった。

    普段は宴会の席で囃されながら披露されるのだろうけれど、今回はコンサートのような形式で、いつもとは異なる席。
    それでも最後には色んな方を巻き込みながら宴席を盛り上げていかれるのは流石。とっても楽しませていただいた。

    席自体も楽しかったのだけど、唄と踊りを見ていて祖父の時代の飲み会の席を思い出した。
    大体お酒が入ると最後には唄が始まり踊りが始まり、あ、こんな感じだったなと。

    思い出してみると、我が家の、私達が幼稚園や小学校低学年のときのお誕生日会というのは、子どものためのパーティーではなくて誕生日という口実の元の飲み会だった。
    あれはあの時代の田舎はそうだったのか、もしくは我が家だけが特殊だったのかわからないけれど…ケーキの代わりにお寿司をとって、叔父や叔母が来て普通に宴会をしていた。
    そんな席でこんな唄と踊りがあったなと、懐かしく思い出した。

    今はもう親戚が集まっても唄も踊りもしないし、やれと言われてもできない。
    子供の頃は迷惑な酔っぱらいがと忌々しく思っていたけれど、今振り返ると、あれはあれでいい時代であり、文化というのは結構脆くてすぐに廃れてしまうものだなと感じる。

    町芸者もいずれいなくなるのかもしれないけれど、今しばらくはこうして拝見できる機会があってとても嬉しい。

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  • 月曜日のユカ


    たまには古い映画の気分で見てみたのが、加賀まりこ主演の「月曜日のユカ」。

    加賀まりこの伝説の美少女時代、そしてめちゃくちゃ好青年な中尾彬が見られる貴重な映画。

    容貌の可愛らしさもさることながら、DVDのパッケージにもなっている加賀まりこの背中、ヒップ、とにかくプロポーションが素晴らしい。
    生身の女性というよりは人形のようで、男性だけでなく女性も見惚れてしまうような美しさがある。

    中尾彬のちゃきちゃきした好青年ぶりも素晴らしい。
    「よぉ!」というのが口癖の、いかにもこの時代のハマっ子という感じ。
    映画自体も面白い手法がいくつも取り入れられていて、この時代の実験的な映画だったのだろうと感じた。

    あらすじ

    様々な国の人々が行き交う横浜のあるナイトクラブで働く女ユカは、男を喜ばせることが自分の喜びといい、様々な男と寝るが、けしてキスはさせないことで有名。
    一人のパトロンのパパがおり、初老の彼を喜ばせようと一生懸命に尽くしている。
    同時に恋人の修もおり、ある日曜日、ユカは恋人とデートをしているときにパパを見かける。彼は家族と街を歩き、娘に人形を買ってやって幸せそうに笑う。
    「私が一生懸命頑張ってもあれほど喜んでくれない」とショックを受けたユカは、自分も人形を買ってもらうことでパパを喜ばせようと計画する。
    恋人の修に「日曜日に人形を買ってもらってパパを喜ばせる」と話すと「それは違う」と諭されるユカ。ユカはなぜ違うのか理解できず、「日曜は家族の時間だ」と言われると、「じゃあ月曜日でいいわ」と返す。
    月曜日、ユカは自分の母を連れ、娘になるつもりでパパを訪ねると、困ったパパに追い返される。夜に部屋に訪ねてきたパパは、買ってきた人形を渡し、自分の仕事のため取引先の船長と寝て欲しいと頼む。
    修はこれを聞いて怒り、船に向かおうとするが、事故で死んでしまう。ユカは船に案内され船長と寝るが、拒否していたキスを強引にされ、そのことにショックを受ける。
    パパは彼女を労りながら連れ出すが、港で聞こえてくる音楽を耳にし、パパに踊りましょうと提案する。
    波止場でくるくると踊るユカとパパ。そのうちパパは足を踏み外し、海に転落してしまう。
    しゃがみこんだユカは溺れるパパをじっと見つめ、彼が沈んだあと、颯爽と歩いて行く。

    キスをしないユカ

    ユカは様々な男と寝て、彼らを喜ばすことが喜びだと感じている珍しい女だけど、これは彼女の母親と信仰するキリスト教に関係があるよう。
    ユカの価値観は母から大いに影響を受けている。

    彼女の母は身体を売っており、ユカが小さい頃はそれを目撃してしまうこともあった。
    事あるごとに、男を喜ばせ、愛することが女の存在意義であるとユカに語る母。
    おそらくユカは人並みの家庭の幸せを知らずに育ったのだろう。

    男が喜び、金や愛情を貰うことで母が喜ぶ、それがユカの幸せにもつながる。

    そんな子供時代だったと考えると、パパの親としての喜びを理解できないのも仕方がないのかもしれない。
    そしてユカは教会にも熱心に通うキリスト教徒だ。幸せの喜びと快楽の悦びの区別がつかないユカは、男と寝る、喜ばせるということが信仰にもつながると思っている。

    一方でユカはけしてキスを許さない。
    これはキスは愛する人と…と考えているのではなく、キスを悪いものと思っているから。
    映画の後編、短いカットでこれが明かされる。

    小さい頃に母が男性とキスをし、抱き合っている所を見たユカは、同じくそれを見た教会の神父様から「あれは悪いものです!」と教えられる。
    神父は売春を悪いものと教えたのだけど、母から男を喜ばすことが喜びと教えられているユカは売春や情事自体を悪とは考えられなかった。
    しかし神父様の言うことは必ず正しい。

    この矛盾を解消する答えとして、そのとき母と男がしていた「キス」が悪いものなのだろうと解釈する。
    キスを避けることによって、母の行為や自分の幸せを疑うことを避けているのだ。

    ユカはピュアで疑うことを知らない娘だけど、小さい頃に人間的な幸せを得られなかったユカにとって、愛する母と信仰を盲目的に信じることが自分を守るすべだったようにも思う。

    ユカはパパから取引先と寝るように頼まれたことを恋人に伝えてしまい、恋人の修は激怒する。
    そのときにユカは「修にはキスしてもいい」と言うのだけど、修には、単にご機嫌取りとしてめったにしないキスをしてあげる、という意味に捉えられてしまった。
    でもきっとあの言葉は、どんな悪でも修のためにならやってあげる、というユカの強い愛情を示した言葉だったのだと思う。

    人形が人間になる時

    ユカはあんなにも避けていたキスを強引に、しかも自分の望まない相手にされてしまう。
    ショックを受けて唇を擦りながら出て来るユカを労るパパ。
    そのあと二人は踊り、海へ沈むパパを見捨ててユカは歩き出す。

    ユカは多分、心のどこかでは、本当に悪いのはキスではないと知っていたのだろう。
    ただそれを信じなければ母の教えや今までの自分を疑うことになってしまうので、信じることで自分の心を頑なに守っていたのだと思う。

    劇中で人形が度々でてくるが、加賀まりこの人形的な美貌とも相まって、ユカは時折人形のように見える。
    ユカは母と信仰と男たちの間で、美しく汚れのないピュアな人形として生きていたのかもしれない。

    恋人の修に対しては、今までの自分の心が崩れてもいい、人形でなくなってもいいと思いキスを許したのに、実際には望まない相手に無理強いされ、激しいショックを受ける。

    ユカにとってキス=悪いことは現実のものとなってしまった。
    同時に、男を喜ばせることが喜びと思えない経験になってしまい、今までの価値観も壊されてしまう。
    ユカにとって、海に沈んでいくパパを見捨てるのは、きっと無理やりされたキスよりは悪ではなかったのだろう。

    全く明るい話ではないのだけど、人形のようだったユカが「あー、ったく、なんだかな〜」と、人間くさい顔でスタスタと歩いて行く、その後ろ姿が妙に微笑ましい最後だった。

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  • 「この世界の片隅に」お寺でシネマ@知覧

    知覧と言えば特攻基地があったことで有名な土地ながら、私にとっては地元の近くであり、小さい頃から馴染みの深い街。
    その知覧のお寺の本堂で映画「この世界の片隅に」の上映があるということで、久しぶりに行ってみた。

    地域のお寺さんの温かいイベント

    会場の大心寺さんに伺うと、寒い中ご住職やスタッフの方がチケットの販売などをされていた。

    敷地内では地元の野菜や、近くのカフェの方がコーヒーや軽食を出していて、地域のイベントという感じでとても素敵な雰囲気。

    本堂に入ると、ご信徒さんらしき近所のおじいちゃま・おばあちゃまやご家族が多く来られていて、和気藹々とした空気。
    本堂の寒さを知って毛布やひざかけ持参で来られている手慣れた方も多く、流石!という感じ。
    本堂もとても立派で、普段は自分の檀那寺の本堂しか入ることがないので、興味深く拝見させていただいた。

    映画「この世界の片隅に」

    ストーリー自体は全体を通してあまり起伏がなく平坦なものだけど、淡々とした中にも様々な喜怒哀楽があって、終わりまで集中して見た。
    自分自身が大学時代をすごした広島が舞台ということもあり、人物たちの柔らかな広島弁や、広島市内の様子、灰ヶ峰や江波という地名が懐かしい。
    灰ヶ峰って夜景を見に行くドライブスポットだったよな〜とか、江波線って市電があったような…とか、その程度だけど。
    今と当時のギャップがわかるとより面白く観られると思う。

    特に印象的だった点として、戦時中が舞台の映画なので劇中で様々な人が亡くなっていくのだけど、そうした人の死があるときは深刻に、あるときは一言でそっけなく受け止められていくという、扱いの違いを興味深く感じた。

    私の祖父母が生きてきた、ついほんのすこし前の時代では、爆撃や肉親が死ぬことも日常で、戦争当事者の一人として(戦場に行かないまでも日常的に支援をすることでの)「戦に参加する」ということが当たり前になっていたということが、憐れでもあり、人って強いなあとも思ったり。

    今まさに、どこかの国ではこんな日常があるのかとも考えたり、またいずれこんな風になるかもしれないと考えたり。

    明確な起伏のないストーリーだけに、観客に考えさせる余白が多い作品だと思ったし、けして写実的ではないのに「こんな街や暮らしがそこにあったのだ」と感じさせる描き方は本当に素晴らしいと感じた。

    おみやげのお芋と麦入りのおにぎり

    上映会のお土産に、当時風に再現したおにぎりをいただいた。
    白米+麦+お芋のおにぎり。

    食べながら、そういえば祖母はこういった芋や雑穀の入ったご飯が嫌いだった事を思い出した。
    食べ物のない時代にこればっかり食べていたからと言っていたけど、お芋のご飯は飢餓の象徴というよりも、もしかしたら、戦争の暗さや自分が戦争に参加していたのだということを思い出させる食べ物だったのかもしれない。

    これを美味しい、珍しいと思えることが平和ということなのかも。
    様々な余韻に浸れる、素敵なイベントだった。

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  • [DE2016]自炊旅行・ドイツで作ったごはんたち

    今回の旅はできるだけ自炊をしながら行こうということで、キッチンのある宿を選んで滞在し、スーパーに買物に行ってご飯を作った。

    スーパーで買ったもの

    スーパーの食材を観るだけでも楽しいのだけど、実際に買うものは結構保守的なものになってしまうので、今更ながらもっとチーズやハムのいろんな種類のものを買えば良かったと後悔したり。。

    ベビーリーフはたっぷりはいって3ユーロくらいのものが必ずあるので、旅行中の野菜不足をこれで補っていた。

    ドイツと言えばソーセージなのでレバーヴルストも買ったけど、 一人だと一本で結構持つ。
    味が飽きないように香味野菜を混ぜ込んだりしながらサンドイッチの具に。
    あとはズッキーニやポロネギをお肉と一緒に焼いたり、簡単にパスタで済ませたり。

    果物が安かったのも嬉しかった。
    桃は平たい形をした蟠桃が日本の桃の味に近いと教えてもらったのでそれを購入。1キロで3ユーロほど。
    日本では1個300円位するので、嬉しくてついつい一人で1キロ買い込んでしまった(笑)

    日本から持ってきたもの

    日本から持って行ったフリーズドライのお味噌汁やお吸い物、雑炊は手軽で重宝したけれど、顆粒ダシや醤油などの調味料はあまり活躍の場がなく。
    せっかく持っていったのにもったいなかったな。

    レンジ用のご飯やレトルトカレーも、電子レンジのない宿が多かったのであまり活用できず。。
    油や塩はもちろん現地で購入できるけど、大容量になってしまうので、滞在日数に合わせて日本のミニボトルを持って行っても良いかも。

    菜箸が重要

    お箸とスプーンは自分のものを持って行ったけど、やっぱりあると便利。
    特に意外と助かるのが菜箸。
    普段トングなどで調理するのに慣れていなので、お肉をひっくり返すのも、麺を掬うのも、盛り付けをするのにも大活躍だった。

    困った時の麺頼み

    衝撃だったのは、パスタがまずいということ。
    ドイツのBioのパスタとソースを買ってみたのだけど、どうも茹で上がりがおかしくて、まったく美味しく感じなかった。
    芯はあるのに、外側がぶよぶよしているというなんとも不思議な感じで、、麺好きには辛い事実。。

    やはりパスタはイタリア!ということで、ディチェコやバリラを買って過ごす。
    太麺を茹でる場合はドイツの水の匂いが付いておいしく感じない時もあったので、ミネラルウォーターで茹でるか、あまり水の味に影響されない細麺を買って調理していた。

    またパスタに似た食べ物でマウルタッシェンという餃子のようなものも美味しかった。

    色々使えるパスタソース

    単に麺好きと言うのもあるのだけど、パスタソースは結構使う。
    トマトソースとジェノベーゼソースを買っておくと便利。
    ジェノベーゼソースはじゃがいもやその他野菜のドレッシング代わりにもなるし、トマトソースもとりあえず色んな具と煮込めるので楽だった。

    まずいものに当たっても旅の思い出ということで、気軽に現地のものを試せる自炊旅は結構楽しく、食費も抑えられておすすめ。

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